大会運営総括
第4回地球ユース大会を振返って
審判長 白川誠
1.大会運営全般について
イ.第1回〜3回大会が東京で、お正月に、しかも全日本選手権が終了してすぐの開催ということで関係者には正月抜きの準備作業をして大会に臨んでもらっていたが、今回は2月開催となり、従来よりは余裕を持って取り組めたと思う。
しかし、今大会は前回大会から2年経過しており、また開催地を千葉市に変えての大会で、地元千葉卓球連盟、千葉市卓球協会には、昨年のアトランタオリンピック・アジア地区予選を経験したといっても、世界各大陸からの代表200名余が参加する本格的な国際大会ということで、地元組織委員会では、アトランタオリンピック・アジア地区予選が終了した直後の昨年4月から、本大会に備えて周到なる準備を重ねてきた。その港果、スムースな選手受入れ、各担当者の素晴らしいチームワークによる淀みない競技運営とあいまって、宿舎・大会会場の立地条件・設備の良さ、心温まるサービス・豊富なメニューの食事は参加選手・役員に十分に満足を与えることができたと思う。まさに第1級の国際大会であったと確信する。
ロ.今回は、大幅に大会総経費予算を抑えての大会運営であり、従来まで行われていた日本文化紹介等の特別プログラムはなかったが、大会関係者の参加選手・役員への暖かいもてなしは十分に文化交流に相当するものがあったものと確信する。
ハ.大会種目は、今回からジュニアの部をなくし、男・女団体戦・男・女シングルスの4種目だけとし、従来より2種目減らした。また競技ルールは、現行の国際ルールをそのまま適用したことで、従来のような特別ルール採用による選手・役員の戸惑いや混乱はまったく起こらなかった。あえて特別な試みをしないで自然体で取り組んだことが大会運営をスムースにできた大きな要因と考えている。
ニ.団体戦のドロー(組合せ抽選)を大会前日に、また個人戦のドローを大会1日目の選手・役員全員の参加・到着が確認できた段階で実施したことにより、ドロー後の選手変更の申出もなく、全くスムーズに問題なく競技が進められた。従来までは、団体戦および個人戦の両方のドローを諸準備の都合から大会前々日に行っていたため、多くのチームがドローの時間には日本に到着できず、しかも到着後に出場選手のエントリー変更を申出られたりして、選手団が到着するたびに組合わせを変更するはめになっていた。しかし、今回のように大会期間中にドローを実施するのは、選手には喜ばれるが関係者に大変大きな負担がかかる。ドロー担当者には昼食も取らずに対応してもらうはめになった。まことに申し訳なく思う。また、大会期間中に4回行われたドローは審判長代理としてオーストラリアから参加協力いただいた MRS.FRAN KEYHOE 女史に担当してもらったが、千葉県卓の諸準備も完璧で、ドローの運営、ドロー結果のその場での配布など、ドロー会議参加者の信頼を十分に得られたものと確信する。
ただし今後の課題としては、今回のドローは全てトランプカードを利用したマニュアル方式で行われたが、世界選手権・オリンピンク・アジア選手権などのドローは全てコンピューターにより行われている現実をみる限り、日本でも早急にコンピューター利用のドロー採用を検討すべきと考える。また、第2ステージのドローを試合終了後直ちに、試合会場内の観客の見ている前で実施したが、これは十分に信頼を得る良い方法と考える。
ホ.国際卓球連盟の役員として、執行副会長の George Segun 氏、国際卓球連盟ルール委員会委員長の Colin Clemett 氏が参加され、両氏から、競技運営および選手・役員への接遇に高い評価とお褒めの言葉を頂戴した。また、両氏からは大会期間中、随所で貴重なアドバイスをいただいた。忙しい中、本大会に参加していただき、大会のステータスを大いに高めていただいた。心より感謝申し上げます。
へ.国際審判員の募集に際して、今回は地元の千葉から27名、干葉以外から20名(山形1、茨城1、東京10、愛知2、大阪2、岡山1、広島2、島根1)、さらに外国から7名(オーストラリア1、アメリカ2、スエーデン2、中国2)の国際蕃判員のご協力をいただいた。お陰様で世界各国から、あるいは日本全国各地から、高いレベルの国際審判員が協力していただき、国際大会を盛り上げて頂いた。
ト.今大会では、審判員の服装を、従来のよう
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